抗酸化食品のビタミン(2)

食品に含まれているビタミン

ビタミンは四種類ありますが、どんな食品に含まれているのでしょうか?

 

では、まず、ビタミンEから見ていきましょう。

胚芽油には100グラム中に250ミリグラムと大量に含まれていますが、その他は、ごく微量で、ナッツ類のアーモンドなどには100グラム中に約2ミリグラムぐらい、オートミールで2ミリグラム強、鶏卵で1.2ミリグラム、栄養の宝庫であるレバーでも1.4ミリグラムといったところです。

もともとビタミンEの欠乏症は、はっきりした症状がなく、欠乏症の予防的な日常の所要量もあまりはっきりしていなかったビタミンです。

ですから、抗酸化物質として100~300ミリグラムという量は、とても食事からとるわけにはいきません。

胚芽油でも50グラムもがぶ飲みしなければ100ミリグラムのビタミンEをとることが出来ませんから、これだけで栄養のバランスは崩れてしまいます。

 

ビタミンCは、50ミリグラムの所要量ならば食品から十分取れます。

例えば、果物のキウイは食べられるところで100グラムぐらいあり、これでビタミンCは80ミリグラムぐらい入っていますから、壊血病の予防には一日一個のキウイで十分なわけです。

しかし、仮にビタミンCの必要量が1000ミリグラムとすると、キウイを十個も毎日食べなければならないということになってしまいます。

 

このように、食事からとれば十分という考えは、活性酸素を防ぐのに十分の量という前提に立つと、少し達成不能となり、やはり薬化補助食品としてとったほうがよさそうだということになります。

しかし、一般にこうしたビタミンの大量の服用はこれまで経験したことがないので、どの程度成人病が予防できるかということは残念ながらまだわかりません。

ただ、薬ではすでにこうしたビタミンの大量服用という考え方をクリアーしていますので、これを一つのよりどころとして利用することが出来ます。

そこで、薬としてとるか補助食品としてとるかといった選択が考えられます。

そのためにはまず薬と食品の違いを知っておく必要があります。

 

ビタミン剤の活用

一日に必要なビタミンは、毎日の食事でとるのが基本です。

しかし、外食が多かったり、アルコールを飲む機会が多かったり、栄養士でもない普通の人が毎日の食事でパーフェイクトに栄養のバランスをとるのは不可能なことではないでしょうか?

その上、活性酸素を積極的に消去しようというのが目的であれば、関係するビタミンは食べ物だけではとても十分な量は確保できません。

そして、かえって栄養のバランスを崩しかねません。

ストレス、大気汚染、喫煙、排気ガス、電磁波、食品添加物、古くなった油・・・それらの活性酸素の発生源に囲まれた生活では、体の中で活性酸素がたくさん作られているはずです。

基本はあくまでも食事からですが、積極的な健康法としてビタミン剤の活用をすすめます。

これまでにも、「ビタミン剤でも飲んでおくか」という「でも派」が多かったのではないでしょうか?

しかし、「でも派」は、気分や流行で飲んだり辞めたりする傾向があります。

ビタミンは、そんな気分や流行に左右されるようなものではありません。

こうした活性酸素の研究は、まだ緒に就いたばかりの新しい考え方ですから、よくわかっていないこともあるのは確かです。

しかし、分かっている所だけでもまず享受することが一層快適な人生を送るライフスタイルであることは間違いのない事実です。

 

まとめ

活性酸素の研究は、まだ緒についたばかりです。

これから新しい研究結果が色々発表されるでしょうから、情報の収集も忘れずにしましょう。

ビタミンは食事からとる、というのが確かに大原則です。

しかし、活性酸素を防ぐには、かなりの量のビタミンを取らなければなりません。

食事からだけでは不足することもあるでしょうから、その分は薬や補助食品で補い事も考えてみましょう。